愚痴を言いながら飲むと気分が晴れない

2019.02.05

いやなことは一杯やって忘れるのが一番!そんな会話が居酒屋には似合いますね。

お酒は、上手く付き合えば、予防医学のいいパートナーです。

しかし、ストレスを抱えてアルコールを摂取すると、なかなか酔わなくて、お酒の量が増えることが、マウスの実験でも実証されています。

マウスもストレスで酒の量が増える

先日、ニューロンというジャーナルの論文の中に、わかりやすく面白いグラフを見つけました。

まず、マウスにお酒(エタノール)を飲むことを教えます。これはオペラント条件付けの実験といいます。「このレバーを押すと、お酒が出るよ!」と。マウスは、徐々にお酒の味を覚えます。(悪い大人みたいで気が引けますが)

そのマウスに「一定時間、狭い空間に拘束する」というストレスを与えます。

すると、人間と同じように、お酒の量が増加します。

「飲まないとやってられねーぜ!」

下のグラフは、マウスが毎日飲んだお酒の量の変化です。

 

黒い線は普通のマウスの飲酒量で、低い数値で推移しています。

赤い線はストレスを受けたマウスの飲酒量。お酒の量が明らかに増えているのが分かりますね。

飲み屋で管を巻いているサラリーマンやOLさんと同じです。

ストレスがあるとお酒で気分が晴れない

お酒でストレスが発散できるのは、幸福感を味わえるから。関係する神経は、報酬系を担うドパミン神経です。

脳の中では、中脳の腹側被蓋野(VTA)という部位が関与しています。

お酒を飲むと、ドパミンが放出され「幸せ~、気分いい~、明日から頑張ろう!」となるわけですが・・・

ストレスが高いと、せっかくお酒を飲んでも、ドパミンが放出されません。

 

黒は普通のマウス。お酒を飲むと、報酬系に関わるドパミンの量が増えています。「今日もお酒が美味しいチュー」

赤はストレスを与えたマウス。せっかくお酒を飲んだのに、ドパミンの出が悪く、気分よくなれていないことがわかります。

「お酒飲んでも気分が晴れないな~ もっとお酒ちょうだい!」

こういう人、周りにいませんか?

体にいいストレス発散法を確保する

ストレスを抱え、ぐちを言いながらお酒を飲むと、ろくなことにならないこと、わかっていただけたでしょうか。

やっぱり、趣味やスポーツでストレスを解消するのが一番です。

私の知り合いは、サルサが今一番のストレス発散だそうです。

リズムにのってカラダを動かす、これは間違いなくいい習慣です。

 

ある人生の達人は、話の通じるマスターのいる店で飲むとか。お酒との付き合い方がわかってますね。

自分が一番ゴキゲンになれるストレス発散法、あなたはいくつありますか?

武藤順子

AUTHER武藤順子

運動と脳とキレイを科学する女性研究者。武藤順子予防医学研究室室長。薬剤師・体育科学博士。医薬翻訳会社経営の傍ら、経営者のダイエットコーチングもサポートしている。