健康長寿者の便に学べ

2019.04.08 健康・美

今年の2月に行われた日本静脈経腸栄養学会のシンポジウムで
腸内細菌の研究で著名な辨野(べんの)先生のお話が面白かったです。

先生は日本人の腸内フローラ(細菌叢)を11のグループに分類
どんなグループかと言うと
喫煙
飲酒
野菜を食べる太った男性
乳酸菌を良く摂る細い女性など

そしてそれぞれの腸内フローラの菌の特徴を調べました。
すると、各グループに特有の傾向がみられるとのこと。

先生は「この腸内細菌叢の研究成果をもとにどんな病気になりやすいかを予測、予防できる」という。

プロバイオティックスという言葉聞いたことありますよね。
体にいい生きた微生物のことをさす言葉です。
CMなどを見ると乳酸菌が注目されていますが辨野先生によると今後はもっと幅広い菌が話題になるとのこと。

その中の一つが長寿者から検出したEubacterium limosun菌などの酪酸(らくさん)産生菌群
元気な高齢者は畑仕事などで体を良く動かし、野菜中心で肉はあまり食べないという生活習慣がある。

 

辨野先生は、いいウンチをデザインするために影響を与える要素は
・運動(5割)
・野菜中心(4割)
・発酵食品・乳酸菌の摂取(1割)

糖質制限の極端な肉食について多少なりとも違和感を持っていましたが
今回の先生のコメントは非常にお腹に落ちました。

運動が便の良し悪しに影響するのも今まであまり聞いたことがない!
何事も極端に走らずバランスよく行うことが大切です。

武藤順子

AUTHER武藤順子

運動と脳とキレイを科学する女性研究者。武藤順子予防医学研究室室長。薬剤師・体育科学博士。医薬翻訳会社経営の傍ら、経営者のダイエットコーチングもサポートしている。