GI値ってどう思う?

2019.05.27

低GI値の食品を食べれば、血糖値が上がらなくて太らないって本当ですか?
よく聞かれる質問です。

寺尾聰の「ルビーの指輪」聖子ちゃんの「夏の扉」松任谷由実の「守ってあげたい」
こんな曲が流行っていた1981年
ジェンキンズ博士が「食べ物で血糖値の上がり方が違うぞ」と、発見しました。

 

GIはグリセミックインデックス
低ければ低いほど血糖値は上がらない、ということです。

果物、野菜、豆類は低GI全粒粉の食品
サツマイモは中程度
ジャガイモ、白米、白パンは高G

ところがGI値はわかりやすいようで2つの注意点があります。

1つは、計算方法
お肉なんて糖質がほぼないのでさぞかしGI値は低いと思いきや豚モモ肉は45で意外と高めです。
なぜでしょうか?

GI値は「その食品の糖質50gを含む量を食べたら、どれくらい血糖値が上がるかを」示しています。
豚モモ肉は糖質0.2g、糖質50gを含む豚モモ肉は2.5kgです。
2.5kgなんて食べられません。

そもそも、GI値は、糖質を含んだ食品に適応する概念です。
GI値一覧のすべての数値を、あまりともに受けとらない方がいいでしょう。

 

2つ目の注意点は健康で血糖値が正常な人を対象としている、ということ。
血糖値の上がり方は個人差が大きく、上がりやすい人はGI値よりも糖質量でチェックすべし!です。
糖尿病の人が、低GIの食品を食べても、おそらく血糖値は上がります。

GI値ってどう思う?と聞かれたら
「糖質の多い食品は参考になるけど、糖質が低い食品の場合は役には立たない」とお答えしてます。

武藤順子

AUTHER武藤順子

運動と脳とキレイを科学する女性研究者。武藤順子予防医学研究室室長。薬剤師・体育科学博士。医薬翻訳会社経営の傍ら、経営者のダイエットコーチングもサポートしている。